
かつて木村拓哉は、テレビ東京で「伊豆の踊り子」(1993年)というドラマに出演した。
ロケ先で旅館の個室をあてがわれ、翌日からの撮影に備え早めに就寝していると、廊下から人が走り回る足音が聞こえた。
「タッダッタッタッ」
(明日早いから、どうなっても知らねえぞ)
と木村が思っていると、足音がどうも自分の部屋から聞こえる。木村が寝ている布団の周りをぐるぐると走り出した。
「タッダッタッタッ」
(おいおい、いくらなんでも俺の部屋に入って、走りまわるのはまずいだろう)
そう思って目を開けると誰もいない。
(あれっ?)
呆然とした木村が何気なく窓を見ると、着物を着たイガグリ頭の男の子が窓の外に立っている。
(ああドラマが昭和初期の設定だから、仕方ないか)
と一瞬思ったが、この旅館は崖の上に立っており、木村の部屋は二階だった。
(そんな馬鹿な・・・)
急いで窓のところまで行ってカーテンを全開にし、窓も開けて確認したが当然誰もいない。
(俺は見てはいけないものを、見てしまったのか)
そう思ったという。
翌日、撮影現場に入ると照明さんが、
「昨日何かあったと思うけど、塩でも舐めて」
と言って塩を出してきた。
(なんで何も言ってないのにわかったんだろう)
と木村がそう思っていると、照明さんかポツリと言った。
「ずっと後ろにいるから」
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(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
イメージ画像©写真素材足成