新しい研究によると、約1400万年前、太陽系は直径約9000光年の巨大な宇宙構造に完全に飲み込まれていたという。
星、ガス、塵で満たされたこの銀河の「波」は、我々の宇宙の近くをまっすぐに通過し、地球と他のすべての惑星を飲み込んで通り抜けた。
このことを明らかにするために、ウィーン大学の博士課程学生エフレム・マコーニたちは、欧州宇宙機関(ESA)のガイア望遠鏡のデータを調べ、波の動きを分析。これにより、波が太陽系を通過した可能性が高い時期を推定することができた。
1400万年前というと長い時間のように聞こえるが、6600万年前に恐竜が絶滅したことからすれば、実は比較的最近のことだ。
もし、その時代に、たまたまふと夜空を見上げた動物がいたとしたら、星がまるで霧で覆われていくかのように薄暗くなっていくのが見えたかもしれない。
科学者たちは現在、この波が中新世中期に起こった気候の冷却(寒冷化)をもたらした可能性があると考えているが、このことについてはまだ確認されていない。
この宇宙での”ランデブー”が、どのような影響を及ぼしたのかについても、まだよくわからない。
【アトラス関連記事】
月が地球に”落ちていく”とどうなる?驚くべきシミュレーション
恒星間天体「オウムアムア」は太陽系外からやってきた探査機だった?
【文 ナオキ・コムロ】
WikiImagesによるPixabayからの画像