【妖怪ウォッチ研究序説】妖怪「びきゃく」は男らしい妖怪だった!?

※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」 をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説していくコーナーです。

ただいま『24時間テレビ』で落語家の林家たい平師匠がチャリティマラソンランナーとして走っているので、今回はマラソン時にぜひとりついてもらいたい妖怪をご紹介しよう。




『妖怪ウォッチ2』から登場のプリチー族「びきゃく」はその名のとおり美しい脚を持つ妖怪。とりついた相手の脚を美脚にする能力を持っており必殺技は「美脚でうっふん」。己の美しい脚を見せて全体のステータスを大アップさせるという、子供のみならずお父さんも大興奮の妖怪である(ゲームでやられたときのモーションは妙にセクシーと評判)。

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「びきゃく」の元ネタは妖怪ではなく江戸時代の職業「飛脚(ひきゃく)」から来ていると思われる。飛脚とは今でいう宅配業者のことで、車や自転車がない時代は人の足で荷物を遠くまで運んでいたのだ。

飛脚が届けるものは品物だけにとどまらず、お金や手紙なども含まれており郵便の役目も果たしていた。

飛脚を使っての運搬は基本的にリレー形式で何人かに分かれて品物を届けており通常だと京都~東京(江戸)まで十日ほど。早い場合と六日ほどで到着できたという記録が残っている。明治以降になると自転車や自動車が普及したため飛脚そのものは消えてしまったが、現在もその精神は受け継がれており某運送業者のイメージキャラクターになっているのは知られたよくところだ。

なお、飛脚の脚は日々の訓練によって非常に引き締まっており、妖怪「びきゃく」もビックリな美脚ぶりだったという。やはり美しい脚になるには妖怪の力よりも日々のトレーニングが大事ということか。

(文:穂積昭雪 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)





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