
これは、時代劇で有名な撮影所に伝わる都市伝説である。
とある映画のクライマックスシーンを撮るため撮影所では大がかりな殺陣の収録を行っていた。主人公はいくつもの映画に主演したスター俳優であり、クライマックスに相応しい素晴らしい殺陣を披露した。
しかし数日後、監督から連絡があり、その殺陣のシーンのフィルムはお蔵入りとなり、再撮影となってしまう。
納得がいかない俳優や殺陣師は監督に抗議したが、実際にフィルムを見せてもらったところ、スター俳優の口に何やら青いものが。
それは紛れもなく、昼食に出ていた焼きそばの「青のり」であった・・・というものである。
この一件以来、この撮影所では「焼きそば」および「青のり」の付着している食品は持ち込まないというルールが生まれたという。
これはあくまで都市伝説であるが、実際に俳優の口に焼きそばの青のりが付いたまま公開されてしまったテレビ番組がある。
『仮面ライダーシリーズ』のひとつ『仮面ライダーアマゾン』の第1話で怒りに震える主人公が、仮面ライダーへ変身するのを決意するという重要なシーンだったのだが、不幸なことに上記のような「歯に青のり事件」発生してしまった。
なんでも撮影の際、ロケ先には出店の焼きそばしか食べるものが無かったのだとか・・・。
仮面ライダーアマゾンは名前の通り、南米はアマゾン出身の仮面ライダーである。もちろんアマゾンには焼きそばなんぞは売ってはいない。非常におマヌケなデビューシーンとなってしまった。
幸か不幸かこのシーンは修正されていないので、ぜひ、DVDなどでご覧いただきたい。
文:大森エビフライ