【実話怪談】深夜の郵便配達 その弐

【実話怪談】深夜の郵便配達 その壱 より続く

翌朝、恐る恐るドアを開けてみると、そこには何も無かった。昨日やってきたのはいったい何者だったのか、知りたくはあったが確認する手だてはなかった。

その日の深夜、Yさんは昨夜のことが頭をよぎり、なかなか寝付けなかった。




すると、昨日と同じぐらいの時間にまた誰かが廊下をやってくる足音が聞こえた。昨夜とは違い、その日は走るような足音ではなく、歩いているようだった。そしてやはり、Yさんの家の前でその足音は止まった。

「ゆうびんです」

つづいて「ドン」という音が聞こえた。昨夜よりも重い荷物が運ばれたようだった。やはりYさんはすぐに外を確認することは出来なかった。

Yさんの部屋までやってくる足音は聞こえるが、決して去っていく物音は聞こえなかったからだ。

翌朝確認してみても、やはりそこには何も置かれていなかった。こんなことが毎晩のように繰り返されるようになった。




Yさんはもうあの何かが届けられるような物音を聞く前に、眠れることは出来なくなっていた。今日もやってくるのではないかという恐怖がYさんの眠りを妨げ、結局その物音を聞くハメになるのだ。

夜が明けて薄日がさし、鳥の声が聞こえるようになってようやく眠りに落ちる。そんな日々が繰り返された。睡眠時間を削られるようになったYさんだが、仕事にはなんとか遅刻しないように行っていた。

彼女は眠ることが出来ないせいで、疲労感を溜め込むようになっていた。

(※続く)

(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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