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350年前に絶滅した鳥・ドードーの生態を追え!標本の骨から判明した事実

観察や研究など、はっきりした生態が解る前に絶滅してしまった生物たち。中には少ない文献に残された記述から推測するしかないものも存在する。そんな絶滅生物の生態を、残された標本や骨を分析することで探り出そうとする試みが研究者らによって行われている。

かつてモーリシャス島に住んでいた飛べない鳥たちは、おそらく人間の手によって絶滅に追いやられた野性動物の典型的な例であると言える。代表的な飛べない鳥・ドードーは1598年にオランダの船員が発見した報告例が最初となっている。この鳥は天敵が存在しなかったこともあり、大きな体に成長する割には素早く動くことができなかった。そのため、島に入ってきた人間の重要なタンパク源となり、1662年までに大半が狩られ、またその生息地が破壊されたために完全に種が消えてしまう事となった。




詳しい生態も解らぬまま絶滅を迎えてしまったドードーについて、現代の科学者たちは顕微鏡で22個の標本の骨を分析することによって、長い間謎に満ちたものとなっていたドードーの生態について真相に迫ることができたと述べている。

研究によれば、雛は8月より前に孵化して成鳥と同じくらいのサイズまで急速に成長するとみられている。これは季節柄ハリケーンが毎年到来する島で生き残るためのものと考えられている。また、3月になると羽毛が変わり、ふわふわした灰色の羽毛が全身を覆うようになることが解った。

今回の研究を行った南アフリカのケープタウン大学のDelphine Angst氏は「骨組織学を初めて使用したことで、絶滅した鳥の実際の繁殖時期などが判明した。更なる研究を重ねていけばより詳しい生態が解るかもしれない」と説明している。

(加藤史規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)