【実話怪談】階段の足音

うちの家は古く、階段も暗いので危険なんです。トントントンと軽快に降りることが出来るのは、家族ぐらいです。間違いなく他人は落っこちます。(笑)

でも不思議な事があるんです。家族が全員一階の居間にいるのに、何故か誰かが階段を降りる音がよくするのです。昼となく夜となく、忘れた頃にその足音は聞こえるのです。



あの足音はナニモノなんでしょう・・・。

足音は階段を降りるだけで、それ以上は歩き廻らないのです。階段に何か魔物が棲んでいるのでしょうか・・・。

ある時 私が一人で居間のこたつにいた時のことです。また階段から例の足音が聞こえてきました。

家には私しかいないはずです。私は『これはチャンス』とばかりにその足音に向かって叫んだのです。

「居間まで入ってきなよ」

足音はトントントンと階段を降りて、居間まで来たようです。

『とうとう正体が見れる』私がそう思った瞬間、居間の障子が開きました。

なんということでしょう。そこには「私自身」が立っているのです。私はここにいるのに・・・では、あの障子の横に立っている私に見える人間はいったい誰?

私は気が遠くなりました。そしてそのまま失神してしまったようです。

次に気がつくと私は障子の横で倒れてました。おかしい、私は居間のこたつに座っていたはずだ。障子の横にいた私に見えた人間は、絶対に私ではなかったはずだ。




こたつ付近には誰もいません。ではそれまでこたつに座っていた自分は誰だったんでしょうか。

私は意識が混乱してきました。こたつに座っていた私が私なのか、障子を開けた私が私なのか・・・。

そして、今日もあの足音は聞こえています。

(聞き手:山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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