本当は凶暴な怪物だった!?「スライム」

 様々なゲームで登場し、序盤のザコ敵としてすっかり有名になったモンスター、『スライム』。

 主にゼリー状・粘液状の体をしており、目鼻などは基本ないとされている。また、知性があるのかどうかも不明で単あるとされている。




 しかし、スライムが簡単に倒せてしまうモンスターの代名詞となったのは、あくまで近年のゲーム等での描写からくるものであり、それまでは倒すのが困難なモンスターと描写されることが多かった。

 細胞生物あるいは、群体生物のため殺すことは用意ではない。それどころか、複数の個体が集まって巨大化したり、人間の持つ銃やナイフなど金属の武器を体液で腐食させたり、接触した物体を体内に取り込み同化したりするのでやっかいな相手である。

 なお『スライム』のような怪物は、映画でも度々出ており、スティーブ・マックイーン主演のSF映画『マックィーンの人喰いアメーバの恐怖』(1958年)が有名である。

 また、アメリカのホラー作家ラヴクラフトの小説には南極に地球外生命体が生み出した合成生物として、スライムに酷似した不定形の怪物「ショゴス」が登場する。スライムはこれらの創作物を元に近年考えだされたモンスターとみるのが正しいようだ。




 なお、『スライム』に該当するような生物も実在している。それが『人食いアメーバ』である。事実アメリカでは年間4.5件の感染例が報告されており、2012年7月にはアラスカ州の男性が感染した。

 実は日本にも上陸しており、1996年11月に佐賀県鳥栖市での25歳女性が感染、発症9日目に死亡している。

(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像は『マックイーンの絶対の危機 デジタル・リマスター版 [DVD]』ジャケットより

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