キー局のゴールデンタイムで視聴率をとると、担当プロデューサーの地位は局内で飛躍的に上がる。
数字を重視するテレビ業界では数字をとることが全てなのだ。
約十数年前に都内某局で人気番組を立ち上げ、仕切っていたプロデューサーA。
Aは自分の生活費や家族旅行の費用、愛人へのプレゼント代、マイカーのリース代、自宅のローン代まで番組経費でまかなっていると噂が囁かれていた。
当然、会社の上層部は気づいていたが、数字をとるプロデューサーだけに言いづらい。
ある役員が意を決して 勤務態度を指導したところ
「俺、数字とってるんですが・・・。なんなら辞めてフリーになってもいいんだぜ」
と逆に役員を脅かしたというのだ。
人気番組は数年間続いたが、最終的に社内監査で数億円の横領が発覚し番組は打ち切られたが、会社は対面を恥じてかAの横領は不問にされ、形としては依願退職として処分された。
番組打ち切りから十年が経ったが、その元プロデューサーAは密かに貯めておいたお金でクラブをオープン。今でもクラブオーナーとして豪華な暮らしを送っているというのだ。
悪いやつほど、世渡りがうまいのかもしれない。
(隼 英人 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)
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