人々の争いを止めた大楠 熱海「来宮神社」

 来宮神社(きのみやじんじゃ)の御神木、大楠は熱海市屈指のパワースポットである。

 神社の奥にある大楠の周りを一廻りすると寿命が1年延び、願い事がある人は思う事を誰にも云わずに一廻りすると願い事がまとまると伝えられている。




 この大楠は樹齢が2千年を超えており高さは20メートルもある。見た目や存在感もバツグンでかの怪獣「ゴジラ」も真っ青である(熱海市は怪獣映画『キングコング対ゴジラ』の舞台なのだ)。

 休日にはたくさんの観光客がこの神社にやってきてお参りを楽しんでいる。大楠の参拝は右回り左回り関係なく、好きな方向から廻ってもご利益があるとされているため、その手軽さも人気の秘密と思われる。

 この地に伝わる「大楠伝説」はとても現実的かつ神秘的。

 今から120年前、熱海村では「大綱事件」と呼ばれる漁業権をめぐる権力争いが勃発。熱海村の村人は訴訟費念出のため数多くの楠を切り取ってしまう。ところが、現在残されている楠に村人がノコギリを当てようとしたところ、白髪の老人が突如して現れノコギリを折ってしまう。その後、白髪の老人は姿を消し、村人は「神のお告げである」と考え、楠の伐採を中止したのだという。

 現にこの大楠は2千年もの長い間、落雷、地震、暴風雨にも耐え今も枝が伸び続け、自然のパワーに満ちている。そのため伝説に妙な説得力がある。




 また、この20メートルの大楠以外も来宮神社には「第2大楠」と呼ばれる楠もあり人気を集めている。こちらの大楠は残念ながら落雷によりほとんど原形がないが、今も枝は成長を続けている。こちらも大迫力なので訪れる際には見忘れないように。

 この来宮神社は「健康成就」「禁酒の神」としても有名な神社で禁酒を考えている人の参拝者も多い。禁酒をしたい人は熱海のおいしい誘惑に負けないよう神様とお約束しよう!

(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)

画像は来宮神社HPより

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