人魚の骨を奉る寺 福岡県 龍宮寺の人魚塚

 福岡県冷泉町にある龍宮寺には、人魚にまつわる不思議な伝承と”人魚の骨”が残されている。

 1222年の事、博多港に奇妙な大魚の死体が漂着していた。この奇妙な事件に仰天した村人たちは、即刻鎌倉幕府に報告した。事態を重く見た幕府は、現地調査のため冷泉中納言を博多に派遣した。




 中納言が人々から状況を聞き取り、大魚を検分した結果、大魚は人魚であると判明し、手厚く葬るようにと処置が指示された。

 この指示に従い、村人たちは、寺内浮御堂(現在の龍宮寺)に人魚塚を建立し、人魚の骨の一部を丁重に埋葬した。その他の骨は寺が厳重に管理していたため、現在でも残されており、事前に電話し都合があえば、実際に見ることも可能である。

 古来より、我が国では人魚の肉は不老長寿の効力があると伝えられてきた。人魚の肉を食することで、永遠の命を授かったという伝説も多く、若い娘時代に父親が持ち帰った人魚に肉を食べてしまった女性が、八百比久尼となり各地を放浪したと言われている。

 なお現在、沖縄の近海に生息し、絶滅が危惧されているジュゴンが人魚の正体ではないかという説も根強い。確かに前ヒレを器用に使い、子供を抱えている姿は人魚を連想させるし、海中から上半身を出したジュゴンの姿を夜間に見ると人間のようにも見える。




 800年前には福岡の近海にもジュゴンが遠泳してくるような事があったのかもしれない。同寺に残る骨は大型の海洋哺乳類のものに見えなくもない。

 人魚の伝説のロマンに触れて健康と長寿を祈ってみよう。

(監修:山口敏太郎)

山口敏太郎のバワースボット 人魚の骨があり龍宮寺

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