妖怪

【実話怪談】ざしきわらし

以下は昭和40年代 埼玉県八潮市にお住いのMさんの投稿です。

 今でこそ高速道路が走っていますが、当時は田畑が多く、家数も少なく、隣の家までは寂しい街灯がポツリポツリ—。そんなさびしい処でした。
 季節は秋。刻限は5~6時ころでしょうか。小学2年になったばかりの妹を連れて、そろばん塾からの帰り出来事でした。通いなれた道を妹の手を引いて、薄暗味の中、自宅へ急いでいました。何か普段と違う感じがしていましたが、いつもの事と気にせずいました。




 と、すると、妹が突然立ち止りまったので、妹の見ている方を見ると、一軒の農家がありました。その家はの夫婦は、つつましく暮らしていましたが、とても近所からの評判も良く、なぜ子どもが出来ないんだろうと、不思議がられていました。
 事実、私も何度も遊びに行ったことがありました。

 すると、どこから現れたのか一人の子ども? が出てきて、母屋の方へ歩いて行くます。
 その子どもの顔は赤く大きく、丸いお盆のようでした。 背の丈は1メートルくらいでしょうか。その子どもと目が合い、しばらくこちらを見ていましたが、やがて母屋に入って行きました。

 「なんだ、ここの子どもか」

 いったんはそう思いましたが、でも、おかしいのです。そこ家には、子どもはいないはずなのですから。
 不思議なこともあるものだと、思っていました。

 それから3年後、その家では子宝にも恵まれ、やがて大きな財を築きました。驚いたことに、その子どもの顔は、大きさに違いこそあれ、あの時見た子どもの顔とそっくりなのです。
 あのときのニンマリとしたあの顔は、今でも忘れられません。




 これがあの座敷童子なのかと、今でも妹と話し合うと気があります。母の血を引く妹のことですから、こんな事に出くわすのは不思議ではありませんが、子ども心には不可思議でなりませんでした。

今では私も引っ越してしまったため、その後あの家がどうなったのかわかりませんが、きっと幸せに暮らしているのでしょう。

(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)

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