都市伝説

台所の「スライム」で健康に!?日本を騒がせた健康法「紅茶キノコ」

現在、ネットやSNSでは多くの健康法や健康食品、ダイエット方法などが流れ、流行が生まれている。だが、その中には医学的な裏付けがなく、実際には人体に危険や悪影響をおよぼすものが存在しているものも事実だ。

先日、ネットで注目を集めたものが「塩水洗浄」ダイエットだ。1リットルのミネラルウォーターに10グラムの塩を溶かして一気に飲むことで「大量の塩水を一気に飲んで腸内をキレイにする」と言われている。しかし、大量の塩分と水分を一気に摂取することになるので、重大な副作用が発生し内臓に悪影響が出るとみられている。そのため、決して行わないようにとの声が医療関係者から上がってきている。

塩水洗浄ダイエットはじめ、昔からほんとうに効くのか解らないダイエット方法や健康法は様々なものが流行しては消えていった。




例えば、「紅茶キノコ」もその一種だろう。

紅茶キノコとは、1970年代の健康食品ブームの際に登場した奇妙な飲料である。

一定の世代以上の人であれば、台所などで大きめの瓶の中に、何か白っぽいブヨブヨが浮いた茶色い液体が保管されているのを見たことがあるかもしれない。これが紅茶キノコであり、飲むと健康になるとされていた。

紅茶キノコは自宅で簡単に栽培でき、また関連書籍が発行されたこともあって相当なブームになった。しかし、飲用していた人から体調悪化の報告などが出てきたため問題視された。後に調査の結果、瓶の中に生じている微生物には病原性が認められなかったという結果が出ている。しかし、一般家庭で常温保存したりすると、腐敗したり雑菌が入り込んで繁殖する事もある。これらが身体に悪影響を及ぼした例もあったのではないだろうか。

また、家で培養した 紅茶キノコの中には酸性度が高くなりすぎてしまい、死亡に至る可能性もあるそうなので、やはりこういった自家製の健康食品を取り扱う際には注意が必要ということなのだろう。

(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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