【妖怪ウォッチ研究序説】不老不死をもたらす存在「にんぎょ」と「八百比丘尼」

※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説していくコーナーです。

妖怪ウォッチ2にて古典妖怪の一員として登場した人魚は昔話に出てくる半人半魚の姿をした非常に可愛らしい妖怪だ。




歌うのが好きだったり、陸の人に興味いっぱいだったりと、特徴はアンデルセン童話に出てくる人魚姫の方が近いかもしれない。そんな人魚は進化すると大人の魅力あふれる八百比丘尼へと姿を変える。

八百比丘尼に愛された者は不老不死を手に入れられる・・と大辞典の説明にはあるが、実際の人魚と八百比丘尼の伝説は少し違う。日本に昔から伝わる伝説では、人魚の肉は非常に美味しいが食べると不老不死になってしまうというものなのだ。そして、実際に人魚の肉を食べて年をとらなくなり、八百年生きた尼さん(女性のお坊さん)の名前が「八百比丘尼」である。

とはいえ、彼女も初めは普通の村娘だった。福井県小浜市の漁村にある長者の家に生まれ育ったのだが、ある日彼女の父は竜宮に招かれて感謝のしるしに人魚の肉をもらう。皆が気味悪く思う中、彼女は好奇心に負けてこっそり食べてしまい、それ以降年をとらなくなってしまったのである。




年頃になった彼女は結婚もしたが、夫はみな自分より早く年をとって亡くなってしまう。彼女は年をとらない自分の身を恥じ、120歳の時に出家。以降は日本全国を行脚して、仏の道を説いて回ったという。そして八百歳頃に故郷に帰り、洞窟の中で入定した。

洞窟の側には八百比丘尼ゆかりのお寺が建ち、彼女が愛した椿の花が咲いている。

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)




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