【妖怪ウォッチ研究序説】臆病風に吹かれるのも妖怪のせい?「ボー坊」と「震々」

※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説していくコーナーです。

ひょろっとした人魂か幽霊のような姿をしたボー坊としどろもどろ。ボー坊は「普段はボ〜っとしているくせに、人に見つかると恐ろしい早さで逃げていく」という、妖怪だなのに臆病な性質をもっている、一風変わった特徴をもつ妖怪だ。

この二体の妖怪に似ている所があるものが、江戸時代から伝えられている妖怪「震々」だ。江戸時代の絵師・鳥山石燕の『今昔絵図続百鬼』にて紹介されている妖怪で、別名をぞぞ神、臆病神とも言う。そう、急に怖くなって動けなくなる「臆病神に吹かれた」という言葉に出てくる臆病神の正体がこの震々なのである。




臆病神というだけあって、この妖怪は人の襟元にとりつき、人に身震いをさせる。人間、恐怖を感じると総毛立って身震いをしてしまうものだが、震々が襟元にとりついている時は、普段よりも一層震えて恐がりになってしまうという事なのだろう。震々も臆病者で常に震えているのか、前述の本の挿し絵には全身がまるで何かにおびえ震えているかのような頼りなげな波線で描かれている。

臆病神、という単語はあるが震々も臆病神も目撃したというような話は残っていない。恐らく姿が見えないか、震々自体が臆病者なので人に見つかるかもしれないと思ったら真っ先に逃げていってしまうものなのではないだろうか。それこそボー坊のように、100メートル8秒台の速さで。

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)







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