妖怪

年一度しか見られない!?顔が3つある謎の鬼「三面鬼」のミイラ

石川県金沢市に、何とも奇妙な妖怪のミイラが存在している。

その名も「三面鬼」と呼ばれ、正面は牙を剥き出しにした二つの顔が並んで付いているような形になっており、後頭部にも口の張り出した半人半獣の顔が存在している。髪は水分の抜けた短いざんばら髪、耳は半分獣のように少し上部が尖っている。正面の顔は目が三つで口と鼻が二つ、中央の目を表側の顔が共有しているような形になっている。合計で3つの顔面があるように見えるため「三面鬼」というわけだ。

ウラナ

非常に奇妙な妖怪のミイラだが、寺側は一般公開しておらず、見ることが出来るのは春のお彼岸、太子会の法会時のみとされている。また現在は写真撮影も禁じられているため、この記事では寺の名前をあえて伏せさせて頂く。

もっとも、過去には写真撮影が可能だった時期もあるようで、古い書籍には寺の名前と共に写真が掲載されている場合もあるし、また一部のオカルトファンや妖怪好きの間では「某メーカーのカーナビではドクロマークのアイコンが出る」として有名な寺でもある。なお、この「カーナビのドクロアイコン」は、カーナビのメーカー側が奇妙な伝説の残る場所に表示されるようにしたという、一種のお遊び要素だったようだ。

さて、この三面鬼のミイラだが、非常に奇妙な外見の割に、由来は定かではないという。江戸中期、土蔵の中から出てきたという事以外は判明していないようだ(なお、寺は観応2(1351)年に出来た古刹である)。また、正式名称は「三面相」となっている。




さて、仏教のある文献には「衆生済度を願い、この世の罪を一身に負って生まれた」という鬼に関する描写がある。この鬼の姿は「三頭、八脚、五眼、四雙」という異形のものであったというのだが、頭部と目に関する描写が共通している事が解る。そのため、このミイラも仏の教えを広めるために、寓話を元に作製された物ではないかとする説が存在している。

なお、ミイラの写真撮影などが不可になった理由の一つには、ミイラの経年劣化による変質も関係しているという。保存を第一に考えると、将来的には年一度の公開も控える必要が出てくる可能性もあるとのことなので、運良くこのお寺にお彼岸の頃、参拝する機会があったならば、ぜひ一度目にしてみてはいかがだろうか。

(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)