地震をおさえる「要石」 震災と鹿島神宮の伝説

 茨城県鹿嶋市の鹿島神宮には「要石」なるものがある。

 これは昔から境内にある石で、地表に出ているのはほんの数十センチ程度なのだが、地中深くまで延々延びていて、地震を起こす大鯰(龍)を押さえつけているとされていた。



「ゆるげども よもや抜けじの要石 鹿島の神のあらん限りは」

 万葉集にそう呼ばれた鹿島の要石でもって国土を支えているのは武神でもある武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)であると言われていた。深くまで刺さった要石は彼の石剣であり、これが国土に楔のように刺さっているため国家が安泰なのだとされていた。後に「ゆるげども」の部分が強調され、江戸時代になると地震除けの側面が強くなった。

 さて2011年3月、鹿島神宮にほど近い鹿島灘に52頭もの鯨が打ち上げられた、という事件が起きた。そしてその1ヶ月後、東日本大震災が発生。鹿島神宮も日本一の石鳥居が崩落するなどの被害を被ったが、奇跡的に他の国宝や重要文化財の損傷は免れた。

ウラナ

 しかし、関係者が安堵していたのはその点だけではなかった。

 実は震災の起きた日の二日前は鹿島神宮の春の大祭があり、多くの参拝客が神社を訪れていた。もしこの日に地震が起きていたら、被害は更に大きくなっていたはず…地震が祭の後に起きたのは御神慮だと、関係者等は述べたそうだ。

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)

※画像は地震除けとして描かれた江戸時代の鯰絵「大鯰に剣を打ち下ろす武甕槌大神」




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