【実話怪談】窓を叩く手 ~列車の中で体験した話~

私が関西から石川県の金沢まで旅行に行った時の話です。

関西からだと大阪や京都から出ている特急を使うのが一番便利なんです。この時も私は普通に窓際の席に座り、車窓の風景を楽しみながら特急列車の旅を満喫していました。

しかし、朝早く出てきたこともあってしばらく進むと眠くなってきてしまったのです。

さて、このルートは途中にかなり長いトンネルがあります。特急でも通過するのに7~8分はかかるこのトンネル、当然風景を楽しんだりすることもできないので、私はさすがに眠気も限界に来てしまい、座席にもたれて窓を枕がわりに眠り込んでしまったのです。

そんな時、急に―――

バン、バン

窓を外から叩かれました。

大きな音だけでなく、振動がじかに伝わったのを覚えています。

私は思わず、ああ誰かが起こしてくれたのかな、と考えて目を覚ましました。そして、何気なく窓の外を見ると、ガラスの向こうに手のひらが浮かんですっと下の方に隠れるところが目に入りました。

そこで初めて、私は目の前で起きた事が実際にはあり得ない事だったのに気付いて、改めてゾッとしました。

だって、私が今乗っていたのは特急列車だったんですから。

いったいどんな人が走行中の列車の窓を叩けるでしょう。ましてやそれがスピードの出ている特急ならば。

後で知った話ですが、このトンネルは過去に大規模な列車事故が起きていたせいか、心霊スポットとしても有名だったそうです。

私が見たあの手は、かつて事故で亡くなった人の霊のものだったのでしょうか。もしかしたら、彼らは今も助けを求めて窓を叩いているのかもしれません。

(ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)

※写真はイメージ

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