【妖怪ウォッチ研究序説】時に天狗の子分、時に名のある大天狗「ネクラマテング」と「烏天狗」

※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説していくコーナーです。

妖怪大辞典にて「いつもだまって本を読んでいる根暗」な妖怪として紹介されているの姿は、昔からよく知られている鳥の姿で山伏の格好をした天狗、烏天狗とよく似ている。




一般的に、長い鼻が特徴的な鼻高天狗のことは大天狗、ネクラマテングのような烏天狗は小天狗とも言われる。ゲーム中でも、天狗とともだちになるためのバトルにて天狗が両脇にネクラマテングを従えていた事から、鼻高天狗の方が立場が上だという事がわかる。

そもそも天狗は中国では「音を立て、尾を引いて流れる」流星を指す言葉だった。中国では流れ星の尾を犬の尾に見立てて犬の妖怪だとしていたのだが、日本に入ってからは空に現れるものだからか、翼のある鳥の姿をしていると考えられるようになった。その後、天狗は山で厳しい修行をする修験道の山伏の修行を助ける存在と考えられるようになり、鳥と人が合体した姿になった。そして、より人に近い姿の鼻高天狗が生まれてからは、烏天狗は鼻高天狗に仕える存在になったのである。

ネクラマテングの名前のもとになった鞍馬天狗は、京都の鞍馬山に住み多くの天狗を従えている天狗の大将で、正しくは鞍馬山僧正坊という。剣術の達人で牛若丸、後の源義経に剣術と兵法を教えたとされている。鞍馬天狗は鼻高天狗であるが、有名な天狗のため名前が使われたのだろう。




なお、妖怪ウォッチ3では満を持して「烏天狗」が登場。より人間らしい姿で、錫杖を持った山伏姿の少年として描かれている。妖怪ウォッチでは前述の天狗とライバル関係にあり、鼻をへし折りたいと思っている、と妖怪大図鑑で紹介されている。

日本各地に伝説の残る天狗のうち、名前のある大天狗の中には鼻高天狗ではなく烏天狗の姿をしたものも存在している。3で登場した烏天狗も、名のある大天狗なのかもしれない。

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)


ウラナ








関連記事

最近の投稿

ページ上部へ戻る