【妖怪ウォッチ研究序説】「メラメライオン」、「万尾獅子」…日本に昔から獅子(ライオン)の妖怪は存在するのか?





※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説していくコーナーです。

全員イサマシ属に入り、どれもチームの主戦力として活躍してくれるライオンの姿をした妖怪たち。

だが、日本には意外にもライオンこと獅子の妖怪はあまり存在しない。というのも、日本では獅子は縁起のいい獣、『瑞獣』として信仰される事の方が多かったからだ。

日本に獅子の伝説が入ってきたのはかなり古く、飛鳥時代の仏教伝来とほぼ同時期であると考えられている。




仏教ができたインドでは仏様を守るために両脇にライオンをかたどった像を置いたとされ、また知恵の仏様の文殊菩薩が獅子を従えていることから、日本では徳の高く縁起の良い生き物であると考えられるようになったのだ。

なので、獅子そのものの姿をした妖怪は存在しないのだが、獅子をかたどった『道具』が妖怪になることはあったようだ。

兵庫県立博物館所蔵の『百鬼夜行絵巻』には獅子の姿で鞠を手にした香炉(お香をたく道具、昔のアロマキャンドル)の妖怪が登場している。

姿は小さめで可愛らしいが、頭にはメラメライオンのように炎が燃えている。江戸時代の狩野宴信による『百鬼夜行絵巻』にはお正月の獅子舞の獅子が、本物のライオンのように吠えている姿が描かれている。

本来は縁起物だったものが、大切にされるうちに魂を得て、ひとりでに動きだすようになったのかも知れない。

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)





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